2016年3月25日金曜日

本の紹介『異世界食堂』

土曜日限定の特別営業は異世界で。



異世界食堂
(犬塚惇平 主婦の友社ヒーロー文庫)

食堂のメニューのような目次からしてお腹がなってしまいそうです。

メンチカツ、ビーフシチュー、ビフテキ、ホットケーキ…etc 
昔からやってる洋食屋さんのメニューです。
お好み焼きなんてものも出します。


そういえば、
モーニングセットのパンって、なんであんなにあたたかいんですかねぇ。
個人的には
スクランブルエッグとベーコンの組み合わせが好きです。
仕事明け(夜勤明け)の胃に流れ込んでくる苦いコーヒーですらやさしくて。



贅沢な食生活を送れる日本では普通のメニュー。
しかし、
殺伐とした異世界では火の通った料理ですら口にできないヒトもいたはず。

ファンタジー小説の時代設定はたいてい中近世ヨーロッパを踏襲してるから。
大航海時代は香辛料をめぐる争いでもあったし、
保存技術も発達してないから、
新鮮な野菜や果物からの栄養を得られなかったって言いますし。

きっと、
異世界の住人達も感涙したことでしょう。



食ラノベ
けっこう増えてきました。

にしても、
食を文字で描くってのは、
マンガにしたり映像にしたりするより、
はるかに表現力が必要だろうな。

食マンガだったり、ときには旅番組等の食レポでも、
たまに過剰演出ぎみの映像がありますが、
異世界食堂』の食レポは淡々としてます。

作る過程も、食べる様子も、
あたりまえに作って、あたりまえに食べる。
「おいしー!」
って絶叫するなんて、現実世界であんまりないですよね。
そんなあたりまえの食堂風景描写が、
ファンタジー世界と現実世界を融合してます。

それぞれのメニューに対する逸話や食べてる種族に、
コドモじみたファンタジー感を覚えません。


でも、これも私事ですが、
これ読むと、かなり嫉妬と羨望を覚えます。
連載は「小説家になろう」サイトだから。