2015年7月21日火曜日

本の紹介『キノの旅』

現代版ガリバー旅行記。

第一巻を読んだとき、
真っ先に感じたことです。


『キノの旅』
 時雨沢恵一 著
 アスキーメディアワークス 
 電撃文庫


主人公は一応キノという若者です。
あえて若者って言ったのは、
性別が曖昧に描かれてるから。

それとモトラドと呼ばれる
しゃべるバイクです。
二人の掛け合いが旅中を退屈にさせません。


手にする武器は銃です。

著者が銃マニアだそうで、
訓練シーンや手入れのシーンは
興味なくとも
「なるほど」
とうならされます。


二人(一人と一台)は
滞在期間三日をルールに
いろいろな街に訪れます。

あと、
二組の旅人らが視点を変えて
街を語ります。
以前にキノが訪れていたり、
先に訪れた結果、変化した街に
キノが訪れたり。

旅人らしく視線はとても客観的。
街やそこに住む人々の矛盾
冷静に暴き出します。


そこに住む人々には
そこにしかないルールがある。

しかし、外から見れば
それが正義とは限らない。

結果、ヒトは
だれかの正義と自分の信じる正義を
選択し、それを信じ、従うしかない。


ってとこに
この話の面白さがあります。



正義を信じることの
難しさ
危うさ
大切さ

『キノの旅』
が教えてくれたことです。



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