2016年6月18日土曜日

本の紹介『ハイスクール!奇面組』

キリなくなるから
あまり同人誌には手を出さずにいたんですが、
思わず衝動買いです。

















元ネタは
ハイスクール!奇面組
(新沢基栄 集英社)
です。

3年奇面組』で描かれた中学時代。
そして、
『ハイスクール!奇面組』
で高校時代が描かれています。

しかも何度も留年をしながら。

だけでなく、
作者のタイムワープ
ってネタで、
語られなかった高校三年時のエピソードを描き続けます。

連載を継続するために
(させるために)
永遠の高校三年生を過ごす
キャラクター達。

たしかに、
零クンたちが卒業近くなるたびに
淋しい思いをさせられました。

今となっては
作者本人の意図なのか、
出版社の意図なのか、
なんて考えてしまうオトナになってしまいましたが。

あの頃は
ホントに一応高校に入学したかった。


さて、その内容ですが、
ナンセンスギャグです。

コマ割りすらネタにして、
勢いまかせで、
著作権、肖像権ぎりぎりのパロディだったり、
そう言った意味では
「古き良き時代のギャグマンガ」
でしょう。


その笑いのセンスもさることながら、
この作品のすばらしさは
キャラネーミング
オチにつきると思います。


ネーミングセンスは
二葉亭四迷以上。
(ふたばていしめいの由来は
 父親に「くたばってしまえ」と言われたかららしい)




著者自身の名前すら
新鱈 墓栄(しんだら はかえい)漫画家
という設定でパロってしまうくらいです。




個人的には

痩猪 エルザ(やせいの エルザ)
淵乃屋 麻衣(ふちのや まい)
手目小野 若蔵(てめこの わかぞう)
ナンシー・トルネアータ
北殿軒 戻樹(ほくとのけん もどき)
寒然寺 藍(かんぜんじ あい)
怒裸権 榎道(どらごん えのみち)

あたりのキャラネーミングは笑いを通り越して
感動すら覚えました。
なんかの名簿に載ってても違和感なしだと思うのんは
私だけ?



そして、
惜しまれつつも連載終了。
その最終回は

究極の夢オチ!


マンガ界における禁じ手と言われてました。

『ドラえもん』の最終回は
生命維持装置で寝たきりになってるのび太の夢オチだ。
なんて話があったり。



でも、
あの最終回は泣きました。

もしかしたら、
一応高校のメンバーがその辺にいるんじゃないか
なんて錯覚させるラストシーン。

感動です。



そして、
十数年の時を経て
フラッシュ!奇面組
(新沢基栄 スクウェア・エニックス)
で何事もなかったかのように再開します。

再開?
というか焼き直しというか。

けっきょく
作者の健康状態が理由で
未完になってしまった作品です。


作者の腰痛ネタは
新鱈 墓栄がマンガの中で
さんざん語ってますよね。


この作品はけっこう今の自分に影響を与えてます。
自分自身のキャラづくりとして。
「河川唯ちゃんが初恋のヒトです。」
っていまだに宣言できるくらい
大好きな作品でした。

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